成人式の振袖にある古典柄。耳にすることはあるけれど、どういう柄かわからないという人は少なくありません。この記事では、古典柄の種類や魅力を紹介します。古典柄について知りたい人は参考にしてください。
古典柄ってどんな柄?
古典柄は古くから伝わる縁起のいいモチーフが描かれた柄です。お祝いの席で身に着けるのにふさわしい柄とされています。
【古典柄のモチーフ】
- 菊・桜などの花
- 蝶
- 鳳凰
- 松・竹・梅
- 鶴・亀など
それぞれに意味や願いが込められ、昔から受け継がれています。
古典柄の種類
古典柄の中でも代表的な文様を紹介します。
吉祥(きっしょう)文様
吉祥文様は古典柄の王道です。縁起がいいとされ、古くからお祝いの席で人気でした。
【吉祥文様の例】
- 松・竹・梅
- 鶴・亀
- 鳳凰
- 宝尽くし
- 手毬など
モチーフに込められた意味や願いは、「長寿」「子孫繁栄」「五穀豊穣」などです。明るい未来をイメージさせるものが多いので、成人式の振袖に向いています。
植物文様
植物文様の振袖には花や植物が描かれています。振り袖に多く用いられているので、目にしたことがあるかもしれません。
【植物文様の例】
- 桜
- 牡丹
- 菊
- 椿
- 梅など
吉祥模様と同じように縁起のいい意味や願いが込められています。植物文様は古典柄だけでなく、レトロモダン柄でも人気です。
生物文様
生物文様の振袖には、蝶や鳥などの生物が描かれています。
【生物文様の例】
- 鶴
- 蝶
- 鳳凰
- 孔雀
- うさぎなど
成人式の振袖は植物と一緒に蝶が描かれているイメージはありませんか。古典柄は文様同士を組み合わせて描くという特徴があります。
自然文様
振袖の中で風景などを表しているのが自然文様です。
【自然文様の例】
- 雲
- 波
- 雪輪
- 流水など
自然文様は腕のいい職人だけが描けるといわれるほど繊細です。日本の美しさと伝統を兼ね備えた表現といえるでしょう。
有職(ゆうそく)文様
有職文様は、平安時代以降の貴族が服飾品に用いていました。高貴な文様とされ、格式の高さを表します。
【有職文様の例】
- 市松
- 亀甲
- 七宝
- 花菱など
振袖の地模様として使われていたり、デザインの一部に使われていたりします。市松文様は洋服に用いられることもあるので、目にする機会が多くあるでしょう。
古典柄の魅力
古典柄の魅力は、大きく2つあります。
お祝いの席に向いている
古典柄の文様には縁起のいいモチーフがたくさんあります。成人の門出を祝うにはピッタリといえるでしょう。
華やかな文様が多く、振袖から明るい未来を感じさせるのも魅力の1つです。成人式のようなハレの日にはオススメの柄です。
流行に左右されない
古典柄は古くから伝わる文様なので、流行に左右されません。3世代にわたって振袖を継承するご家庭もあるほどです。
お母様の振袖を受け継いだり、お嬢様に託したり、日本の文化を味わうのにふさわしい柄といえるでしょう。時代が変わっても、古臭い印象になりにくいのは古典柄の魅力です。
似合う古典柄の選び方
古典柄は誰にでも似合います。定番で人気の柄なので、デザインや色が豊富に用意されているからです。体格や肌の色に合わせて振袖を選べるのは古典柄ならではかもしれません。
背が高い人にオススメの古典柄
背が高い人は、大きめの柄がオススメです。自然文様の流水のように縦のラインを強調するデザインも着こなせるでしょう。振袖の色は黒や紺などの濃い色も似合います。
背が低い人にオススメの古典柄
背が低い人には、小さな柄がオススメです。小さな花の周りに蝶が飛んでいるような繊細なデザインを着こなせるでしょう。振袖の色は、ピンクや淡いパステルカラーなどが似合います。
古典柄の振袖は時代を問わずに着られる
振袖の古典柄について解説してきました。古典柄の文様は縁起のいいものが多く、長寿や子孫繁栄など明るい未来を願うメッセージが込められています。
古くから伝わる縁起のいい柄で、流行に左右されることがないのも特徴です。色やデザインの種類も豊富なので、自分に似合う振袖を見つけられるでしょう。
成人式に自分らしく伝統を継承したい人は、古典柄を選んでみませんか。